• 日本語
  • English

Event Reports

Nov 18, 2015

innotalk report「事業創造におけるビジネスプロデュースという処方箋」ドリームインキュベータ三宅孝之氏

2015年度第8回イノトーク
株式会社ドリームインキュベータ 三宅孝之氏
2015年11月6日開催

Takayuki

11月6日(金)、2015年度第8回イノトークが開催されました。スピーカーは株式会社ドリームインキュベータの三宅孝之さん。「事業創造におけるビジネスプロデュースという処方箋」というタイトルでお話いただきました。
ビジネスプロデュースとは、新しい事業を創造すること。ビジネスプロデューサーとして活躍する三宅さんは、大規模な事業創造をしづらいといわれる日本で千億円規模の事業を成功させ、日々様々な分野・規模のビジネスに関わっています。

三宅さんは京都大学工学部を卒業後、経済産業省に就職して幅広く活躍し、コンサルタントを経て現在のドリームインキュベータで働くことになりました。さまざまな業界を見てきた経験から、日本の事業サイクルはタコツボ型だと三宅さんは指摘します。細かく分業して縦割りで仕事をするタコツボ方式は、成長・成熟のためには優れています。なぜなら分業体制は効率が高く、各自が集中して一気に仕事を進められるから。ですがこの方式には、新しい戦略が生まれにくいという大きな欠点がありました。
このような業界全体の要因や、国の歴史、マクロな環境要因が絡み合い、新たな事業が生まれにくい構造となっているのが今の日本なのです。

では、これからの事業創造はどうすれば良いのか。三宅さんは「つなげる」ことに着目しています。異なる業界の融合領域には、変更・工夫できる要素(変数)が数多くあります。色々なモノがつながりやすくなってきた現代。融合領域において新たな事業コンセプトや事業モデルを創出できると三宅さんは考え、実践しているのです。
そんな三宅さんにとって、ビジネスプロデュースの最大のポイントは何なのでしょうか。高い能力とバイタリティで意欲的に仕事をしてきた彼の口から飛び出したのは、意外にも「有機的な人のつながり」という言葉でした。何百、何千億円という大規模な事業をつくる際は、一般的な社会課題から発想し、仕組みや制度から根本的に変える必要も出てきます。そのような巨大プロジェクトを一社で遂行するのは難しいことが多い。そのため、業界を超えて仲間とつながり、制度を構造的に支えていく発想が大切なのです。

質疑応答では、企業で事業創出に挑戦しているが困難を感じている社会人参加者との実感のこもった議論がかわされました。また、三宅さんは今年5月に『3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」戦略』という本を出しており、著書を読んだ参加者からの突っ込んだ質問もありました。
三宅さんが椅子に座り参加者と同じ目線で語ってくれたこともあり、イノトークならではの、スピーカーと参加者との距離の近さが際立つイベントになりました。

i.school2015年度通年生
小林実可子


三宅孝之さん

株式会社ドリームインキュベータ執行役員(統括)。
京都大学工学部卒業、京都大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修了(工学修士)。経済産業省、A.T.カーニー株式会社を経て、DIに参加、経済産業省では、ベンチャービジネスの制度設計、国際エネルギー政策立案に深く関わった他、情報通信、貿易、環境リサイクル、エネルギー、消費者取引、技術政策など幅広い政策立案の省内統括、法令策定に従事。
DIでは、環境エネルギー、まちづくり、ライフサイエンスなどを始めとする様々な新しいフィールドの戦略策定及びビジネスプロデュースを実施。また、個別プロジェクトにおいても、メーカー、医療、IT、金融、エンタメ、流通小売など幅広いクライアントに対して、新規事業立案・実行支援、マーケティング戦略、マネジメント体制構築など成長を主とするテーマに関わっている。東洋経済オンライン「ビジネスプロデューサー列伝」シリーズのインタビュアーも務める。

このイベントの告知ページはこちらからご覧いただけます。
http://ischool.t.u-tokyo.ac.jp/programs/seminar/innotalk_8_2015/

*イノトーク(innovation talk)は小人数で密度の濃いディスカッションを実現するi.schoolの非公開イベントです。

Back