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Event Reports

Feb 13, 2016

innotalk report「コルクの考える経営、編集、そして仕事」コルク佐渡島庸平さん

2015年度第11回イノトーク
コルク代表取締役 佐渡島庸平氏
2016年1月29日開催

innotalk

『宇宙兄弟』、『ドラゴン桜』。大手出版社でこれらの人気漫画を世に送り出した後、退職し自ら「作家エージェント会社」を立ち上げた1人の人物をご存知でしょうか。
1月29日、イノトークのスピーカーは佐渡島庸平さん。作家エージェント会社コルクの創設者であり、代表取締役です。従来の出版社のように作品ベースで漫画を扱うのではなく、一人の作家の価値を最大化するために作家の頭の中にある世界観を世に送り出す、つまり「作家の頭の中をパブリッシュする」仕事をしています。
佐渡島さんは先月、書籍『僕らの仮説が世界を変える』を出版しました。今回は、主にこの本のエッセンスを豊富なエピソードや裏話と共に語ってもらいました。
佐渡島さんの生い立ちからコルク設立、情報の非対称性、制限と想像力、参加型のコンテンツについてなどなど、盛りだくさんの1.5時間でしたが、その中からインターネットの未来についてのお話を紹介します。

これまで、インターネットの世界はウェブ系の開発者によって開拓されてきました。それはいわば、世の中を便利にするためインフラを構築するようなもの。一通りの使い方は考案されてきましたが、インターネットの面白さを真に生かす、現実世界におけるテーマパークのようなコンテンツは未だ無いと佐渡島さんは言います。
その理由は、実は文芸を始めとするクリエイティブ人材がインターネットの可能性に目を向け始めたのがごく最近だから。彼らコンテンツのプロがインターネットの新たな使い方を発見すると、インターネットはさらに面白くなる。そう佐渡島さんは話し、「コルクはインターネットの新しい面白さを追求します」と宣言しました。

実際に、コルクでは様々な電子デバイスを活用しています。Twitter、Facebook、LINEにメールマガジン……。それぞれの使い方や効果を掴み、使い分けているのです。
「背中をトントン叩いて存在を知らせた(Twitter)後に、プライベートの中に入ってきてプッシュする(Facebook)」「友達の一人みたいになって存在を忘れにくくなる(LINE)」。佐渡島さんはこのように表現しました。

現在のインターネットの世界は、ネット本来の力を生かすコンテンツがない、いわば裸地の状態。そこに真っ先に魅力的なコンテンツを打ち立て、ファンが集うコミュニティを形成することでインターネットの世界は様変わりしていくだろう、とお話を聞いて感じました。
佐渡島さんが展開した多様な仮説が、目前に迫る次の時代を予感させる、そんなイノトークでした。

i.school2015年度通年生
小林実可子


佐渡島庸平さん

1979年生まれ。中学時代は南アフリカ共和国で過ごす。東京大学卒業後の2002年、講談社に入社。週刊モーニング編集部で、井上雄彦『バガボンド』、三田紀房『ドラゴン桜』、安野モヨコ『働きマン』などの担当を務める。また、小山宙哉『宇宙兄弟』は累計1,600万部を超えるメガヒット作品に育て上げ、TVアニメ、映画実写化を実現。漫画以外にも、伊坂幸太郎『モダンタイムス』、平野啓一郎『空白を満たしなさい』など、小説の連載も担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、株式会社コルクを立ち上げる。
http://corkagency.com/

このイベントの告知ページはこちらからご覧いただけます。
https://ischool.t.u-tokyo.ac.jp/programs/event/innotalk_11_15/

*イノトーク(innovation talk)は小人数で密度の濃いディスカッションを実現するi.schoolの非公開イベントです。

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