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Event Reports

Mar 10, 2016

innotalk report「見たことがないモノのつくりかた」PARTY中村洋基さん

2015年度第13回イノトーク
株式会社パーティーCreative Director 中村洋基氏
2016年2月24日開催

innotalk

「あなたは集中に自信がありますか?」という問いから始まるエナジードリンクのCM。空港のターミナルに突如現れる陸上競技場のトラック。
2月24日のスピーカーは、これらユニークな企画を創ったクリエイティブラボPARTYの中村洋基さん。自社の多様な事業を紹介しながら、発想法から組織運営まで幅広く、かつインタラクティブなトークを行いました。

PARTYはデザイン事業の企業です。アウトプットはミュージックビデオから広告、参加型テレビ番組、ダッチワイフまで多岐にわたります。ツールも多様で、ビジュアル、コミュニケーション、プロダクト、イベント、空間、デジタル技術などを活用しています。
多様な事業を行うPARTYですが、すべてを貫く3つのメインテーマがあります。INTERACTION(人の間に生まれるストーリーを考える)、MAKE YOUR PARTY(個人商店に閉じないで、チームを組む)、そしてSTARTUP MIND(挑戦と開発をしつづける)です。

「つい反応したくなる。ちょっと動作したらものすごくいい結果が返ってくる、反応したら人に言いたくなる。15年間、ずっとそれをやってきました」と中村さん。中村さんは多くのインタラクティブなエンターテイメントを作ってきました。モノと情報は十分にある現代、「自分と関係のある物語」、すなわち人の間に生まれるストーリーをいかにつくれるかが鍵となりつつあります。

次に、課題を解決するためにはまず最高のチームを作ることだ、と中村さんは語りました。PARTYでは異なるスキルを持つプロフェッショナルが集まり、プロジェクトに徒党を組んで取り組みます。また、他の企業や組織との連携も積極的に行い、例えば成田空港のLCC(ローコストターミナル)の事業では無印良品とコラボし、動く歩道がなくても楽しく移動できる陸上トラックを模したターミナルを作りました。

最後のSTARTUP MINDは「できるか分からないと考えるのではなく、まず作ってしまおう」という姿勢です。
変化の速度が上がる現代、クライアントの要望に合わせてアイデアを作っては捨てるやり方では間に合わなくなってきた、と中村さんは指摘します。初めからアイデアやプロトタイプを持っていて、そこにキャンペーンオファーが来たときにただちに結合し事業化できる形態に移行すべきだというのです。
さらに、PARTYでは「めちゃくちゃ失敗している」と中村さんは公言しました。スタートアップは成功率が非常に低いため、どんどん失敗できる仕組みのもとで仕事をする方が良い事業を生めるのではという思想を持っているそうです。

広範な事業に手を伸ばしながら走り続ける中村さんは、一体どこへ向かっているのでしょうか。尋ねると「模索中です」という答えが返ってきました。
目指すものは、「中村くんと言ったらこれだよね」と言われるような、自分を象徴する事業。ユーザーが物語の主人公になれるようなエンターテイメントを作りたい。そう中村さんは語りました。

「仕事でライフハックしています」と、楽しいことだけに自分の仕事の大半をつぎこむ喜びを生き生きと語った中村さん。会場の特に学生にとって、一つのロールモデルを提示するようなトークでした。

i.school2015年度修了生
小林実可子


中村洋基さん

1979年生まれ。電通に入社後、インタラクティブキャンペーンを手がけるテクニカルディレクターとして活躍後、2011年、4人のメンバーとともにPARTYを設立。最近の代表作に、レディー・ガガの等身大試聴機「GAGADOLL」、トヨタ「TOYOTOWN」トヨタのコンセプトカー「FV2」、ソニーのインタラクティブテレビ番組「MAKE TV」などがある。国内外200以上の広告賞の受賞歴があり、審査員歴も多数。「Webデザインの『プロだから考えること』」(共著) 上梓。
http://prty.jp/index.html

このイベントの告知ページはこちらからご覧いただけます。
http://ischool.t.u-tokyo.ac.jp/programs/seminar/innotalk_13_15/

*イノトーク(innovation talk)は小人数で密度の濃いディスカッションを実現するi.schoolの非公開イベントです。

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